「あの男らはこの学校の近くに竜頭学校ってあんだろ?あの不良高の奴らみたい」

不良高の人達だったんだ……
しかも、あそこ男子高だから彼女いる人は少ないはず。
それを使って私にあんなことを……

「行けるか?夢……」

もう…決めたんだ。
行くって……

「うん……」



ジリッ。

近くにあった石を踏む。
あと一歩踏み出せば、竜頭高校に入ってしまう。


「どんな奴らだったか覚えてるか?」

「うん……」

そりゃ覚えている。
だって、何時間も一緒にいたから。
あの顔がたまらなく怖い…



たくさん門を出て行く竜頭の生徒達。

ズキッ-ズキッ……

急に心臓が何者かに掴まれたように息苦しくなる。
それは昨日の男が門を通ろうとしているから……

「あ……あれ…」

私は和樹に小さな声でその男の方を指差すけど、不安でたまらない。