「はぁ…」

「24回目のため息ですよぉ?」

呆れた口調の深雪。
そりゃそうだろう。
私…24回もため息ついたんだ。

「ごめん深雪。ちょっと次の授業サボる」

「はいはい。」

私は静かに屋上へと向かった。


もちろん誰もいるはずない…はず!
なんだけど…
でも、さっきから声が聞こえる気がするんだけど…

「もっとぉ♡…はぁ…あっ…」

……これって、非常にマズイ感じの空気だよね⁉︎
ったく屋上なんかでヤるなっつーの。

「か……かずっ…あっ…んんっ…かずきぃ〜…」

……かずき?
そ、そんなわけ…ないか。
私は声がする方へと足を動かす。
そんなわけないよね?
和樹なわけない……

一粒の涙が頬を伝った。