俺は入り口へと視線を動かす。
そこにはE組の女。

「和樹ぃ〜前に付き合った仲ぢゃんかぁ〜。今日一緒に帰ろ?」

上目遣いで俺を見るこの女。
誰だよまぢ。
てか、それ全然可愛くねぇし。
お前と付き合ったのは暇つぶしだっつの。

「まぢうぜぇ」

ったく。
すると、俺の制服を掴んでだだをこねるこの女。

「まぢダルいんだけど。お前。」

「お前じゃないよ、加奈子だよぉ」

ダメだこいつ。
話にならねぇ。
俺はそいつを取り残し、空き教室を出る。