世界を敵にまわしても

先生が取り出したものは、

「目覚まし時計…?」

私の言葉に、先生は小さく頷く

「そ。遅刻のお前のために、俺からのプレゼントな。っていっても安物」

私の頭上で目覚まし時計をひらひらさせる先生。

安物でもいい、先生からのプレゼントなら。

「なんの……?」

私が聞くと、先生は少し呆れた顔で私を見る。

「何って…プレゼントだよ」

そう言って、私の頭の上に目覚まし時計をおく先生。

すぐさま先生から目覚まし時計を奪って、それを見る。

「ありがとう。」

先生からもらった…プレゼント…

先生は私をみてにやっと笑って人差し指を私の唇にあてる

「内緒な……」

頬が熱い…熱を帯びる…

先生の言葉に私は頷くことが精一杯だった