世界を敵にまわしても

先生が私を見る目はいつもと少し、少しだけ違って見えた

「それより、何しに来たんですか…?」

私の問いかけに先生は何も言わない

「先生……?」

もう一回聞くと、先生は一つ写真たてを指差して言った

「お兄さん…?」

そこには、とびっきりの笑顔で笑う私とナダル

「はい……」

私がそう呟くと、なぜか先生は悲しそうな顔をした

「いいな…」

先生はそれだけ言う