そんな私を彼はくすりと笑う。

「花……好き?」

彼の問いかけに私は小さく頷く。

「おいで。」

彼の差し出した手をとる。

ふわっと体が宙に浮いて、彼の腕に抱きかかえられる態勢になる

「どうも…ありがとう。」

彼はふわっと笑って私を見る。

「君に似てる……この花」

彼が指している花……シクラメン

ここの花壇、こんなのも育ててるんだ

「あなたが育てているの…?」

私の言葉に彼が頷く。

「花…好きだから…」

そういう彼の言葉は少し悲しげで、寂しそうに聞こえた

私の視線に気づいたのか、彼が私のほうをむく

「僕は、しゅうや。…秀才の秀に哉。よろしく」

そう言って彼が手をさしだす。

さっきのように