世界を敵にまわしても

二人で見つめあっていると、フラフラと立ち上がるあの男の人。

すかさず私は彼に飛びつく。

「待って……それをどうするつもりっ」

私の声は弱く震える。

怖い……

ただ、その感情だけが私を支配する。

男はニヤッと笑って私を見る。

「全てを……我がものにする。」

そう低く呟いた。