世界を敵にまわしても

またもやナダルの足が急に止まる、

「ナダル……」

私の声にナダルは握っていた手にぎゅっと力を込める。

「……神楽…先生。」

ナダルの言葉に私も奥からちょこんと顔をだす。

「…彼女を……こちらにお渡しください。」

先生……

いや、あの暗殺者の言葉に、ナダルは首を左右に振る。

「そこをどいてください。」

低く呟く声。