世界を敵にまわしても

「いや...今じゃなきゃダメだ...」

先生は私の手をすっと放す。

「弁解しようだなんて思わない...」

そう言って先生は私から離れる。

「それでも...お前が愛しいだなんて...俺はどうかしてる...」

髪の毛をくしゃっとして、椅子にどかっと腰かける先生。

その椅子から立ち上がって、

先生はふらっと倒れこむ。

「...先生っ...」

私はそう叫んで、先生に近寄る。