でも、あたしも何か篤人にあげたい。
もう会えないかもしれないと思うと何かしたくなる。
…そうだ!
「ちょっと待ってて!」
「ん?」
あたしは自分の鞄につけていたクマのぬいぐるみキーホルダーを取った。
そして、クマの後頭部にメッセージを書いた。
“ガンバレ”と書いた。
「はいっ!」
「…え?でも、これお前のだろ」
「うん。だから、あたしだと思ってもらって?」
「…俺なら平気だから」
「いいから!…持って行って?」
「…分かった」
「これ、大事にするね」
「俺も、大事にする」
篤人から貰ったクマのストラップはあたしの中で特別。
他にもクマのグッズは持ってるけど、これだけは大切にしたいと思った。
篤人だと思ってこれから頑張りたい。

