綾斗が列に並んだとほぼ同時に、前に並んでいた女の子が倒れた。


「……え⁇」


「あの…大丈夫ですか…⁇」


「……。」

綾斗は顔を見る。


「えっ、優奈さん…⁇」


「…っ、綾…くん…⁇」


優奈は、綾斗のクラスメイトだ。

普段は学級委員などをやっている、クラスでは優等生的存在だ。


「ご、ごめん…熱中症かも…。」

「そー…みたいだね、寝ておいた方がいいかも。あっち行こ。」

綾斗は立ち上がり、優奈の手を引く。

「ここなら風通りもいいし。」

「ありがとう…ごめんね…。」

「気にしないで(ニコッ」

「ありがとう…(ニコッ」

「そう言えば優奈さんは誰と来てるの??」

「…、や、えっと…、友達…。でもその友達の彼氏さんまで来ちゃって、私居づらくなっちゃって…、」

「それで買い物…。じゃあ3人ってこと??」

「うん…。」

「もしよかったら、俺の所で休んでいけば??(ニコッ」

「いいの…??」

「もちろん(ニコッ」

「ありがとう…っ」