あれから一週間後。
「奏くんもなんか歌ってー⁇」
「…。」
「奏くん…⁇大丈夫⁇」
「…っ、ご、ごめん、ん⁇何歌えばいい⁇ニコッ」
今、カラオケでクラス会をしている。
クラスメイトほぼ全員で体育祭の打ち上げだ。
中間テストもあり、なかなか予定が合わなかった。
でも、はっきり言って帰りたい。
もう二次会だし、いいだろ。
「もう…八/時だし…帰らね⁇ニコッ」
「それもそーだなー。今日はもう帰ろっか‼︎」
「おっ、ありがとなっ。ニコッ」
「じゃあ解散‼︎」
で。なんでこうなる。
「帰り道が途中まで一緒だから、一緒に帰ってもいい…っ⁇」
話したことのない女子が付いて来た。
それも、何か言いたげに。
「あ、あのさ…っ⁇」
「ん⁇なんだ⁇」
「か、奏くんは…好きな子とか…いるの⁇」
「…。いたよ。」
「…っ⁇今は…⁇」
「どーでしょー。…ニコッ」
「じゃ、じゃあ…」
「ん…⁇どした⁇」
「私と…付き合って下さい…っ」
「…ごめんね…。」
「…っ‼︎だ、だよね…っ、話したこともないし…ヒック、ごめんっ、迷惑な…のにっ」
「迷惑じゃないよ。ありがとうニコッ」
奏は、泣いている女子の頭を撫でる。
「…っ、ん。ありがと…っ」
「…ねぇ…っ、これから、友達で居てくれる…⁇」
「もちろ…」
「かな…で…⁇」
「みお…っ⁇」
みおは走って逃げて行く。
「…⁇」
