「奏と付き合ってないんでしょ?好きじゃないなら一緒に居られると困るんだよね。」
「え、いや…その…」
「奏くんは皆の人なの。付き合ってないならそれ位わかるでしょ⁇これ以上、奏くんにつきまとわないで。」
「お前ら誰だ。」
奏が手にジュースを持ち戻ってきた。
「み…。澪っお待たせ♡俺の家行くんだろ⁇♡早く行こーぜ‼︎」
「…。」
女子五人は奏の顔色を伺っている。
すると、奏は五人組の一人に近づくと、耳元で
「こいつ、俺の彼女だから。これ以上澪と俺につきまとったら……ね⁇ニコッ」
「…っ。」
「とっとと失せろこの雌豚が。」
澪は何を奏が言っているのか分からない。奏の顔を覗き込むと、奏は、澪の手を握り、走りだした。
「はぁ…。お前、何て言われたんだ⁇」
「な、何も言われてないよ…⁇」
「うそつくな。ばか。」
「…。奏に近づくなって…。」
「…やっぱそうか。どーりで見たことある奴らだと思った。」
「一緒に居たら…だ、ダメ…なのかな⁇め、迷惑…だ、よね⁇」
「…っ⁉︎そんな訳ねえだろ⁉︎」
「ちょっと…今日は帰るね…。」
「おい、ちょっと待てよ‼︎」
澪の顔を見ると目に涙を浮かべている。
「帰る。」
「…っ。」
俺は、澪といるのが楽しかった。なのに俺のせいで傷ついている澪がいる。
「くそ…っ‼︎」
今は物に当たるしか出来なかった。
何故こんなにも悔しいのか。自分にもう関わってくれないのではないか。もっと澪の笑顔がみたい。知りたい。話したい。
「…うぅ…っ。、ぐすっ、」
私は、奏と一緒に居たい。もっと笑顔がみたい。もっと奏のことが知りたい。まだまだ話したい。
これは…
「「恋なのか…⁇」」