…んっ⁇
澪(みお)は目を覚ました。
空がオレンジに染まっていた。

「ちょっと…寒い…。」
よろめきながら河岸の草から身体を起こす。明日学校だー。はぁ。などとため息をつきながら自転車を漕いだ。

昼休みの教室はざわついている。男子は中学生にもなったのにプロレスごっこをしているし、女子は群がって好きな男子のタイプなどを話している。

何が楽しくて群がっているのか私には分からない。ため息をつき机に顔をつけようとすると、

「ねぇ、」
「…っ⁉︎」
「今日日直なの、先輩ですよね⁇」
「は、はい…っ」
顔を上げると知らない男子が見下ろしていた。

「なら黒板。」
黒板を見るとまだ数学のグラフが書かれたままだ。

「あ、ありがと…。」
「いえいえっニコッ」
席を立つとグラフを消した。振り向くと声を掛けてきた男子の周りには女子が群がっている。

あー。二年の奏(かなで)か。

奏は女子に人気な男子だ。というか何故後輩が私のクラスにいるんだ。とか思いながら

キーンコーンカーンコーン

ドタバタと音を鳴らせながらクラス全員が着席する。こんな変わりのない生活だるい。と、窓から空を見上げた。


放課後。先生と進路の事を話していると遅くなってしまった。今日は沙梨(さり)も待っていない。遅くなったもんなー。と思いながら廊下を歩いていると

「てめー…んだよ。から、分かったか⁇」
「わ、分かりました…っ」

ん⁇なんだ⁇男子と女子が話してる声が階段から聞こえる。

「ま、ばれなきゃ大丈夫だ。絶対ばれねえようにな。」

いや、どーゆーいみだよ⁉︎w

「じゃーな。」

あ、終わっ

ドンッ