大好きな手

タケちゃんが合宿から帰ってきて、ちゃんと付き合ってる事も確認出来て本当に良かった。


タケちゃんは休み時間になると、隣のクラスからやってきて、私の事をギューッとして帰る。

敦はなんだかずーっと怒ってるし、
桃香はニヤニヤしながら見てくるし、
とても恥ずかしいんだけど、
でもやっぱ嬉しい。


タケちゃんは、髪の毛なんかサラッサラで目の奥がほんのり茶色くて。鼻も高くて本当に綺麗な顔してるのに、手はグローブみたいに大きくてゴツいの。
本当暖かくて、私を壊れ物のように優しくギューッてするから、胸の奥が鷲掴みにされてるようにキューってなるの。



でもこの日は、タケちゃんが私を抱きしめる瞬間に敦が私の手を引いて抱き寄せたの。



「嫌だ。見たくない。」
敦は心の中で呟いた。



敦は私をタケちゃんから隠すように抱きしめた。
タケちゃんと敦は何かと相性が悪そうだけど、
嫌い嫌いも好きのうちで
敦はタケちゃんと仲良くしたいみたいね。
2人とも校内1、2を争うイケメンだからねぇ〜‼︎
変なライバル心持っちゃって、私もちょっと困っておりますのよね。



「あつし〜‼︎いくらタケちゃんの気を引きたいからって私をつかうな〜‼︎‼︎」



「んなんじゃねーよ!俺が絵里とスキンシップしたかっただけだもんね〜」
ともう一回ギューッとして離してくれた敦。


そしたらすかさずタケちゃんが私を抱きしめた。



「無駄だよ、野田。絵里にはそれじゃ伝わらない。でも俺はハラハラだけどね」


伝わらないってなーに?
ハラハラってなーに?
もしかしてヤキモチ?


抱きしめられながらも、タケちゃんの顔見たくて顔上げたら、唇にチュッと。



「てめーーーーっ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
「いやぁん、岩崎健人〜‼︎やるぅ〜‼︎‼︎」



ちょっとー!ここ教室。
みんな見てたよね?!絶対見てたはず!
恥ずかしい〜‼︎‼︎



真っ赤な茹でダコ状態で、目をパチパチさせていると、もう一回チュッときた。



「かわいいなぁ〜 キスだけじゃたりないな」


「ひえーー!」



視線を敦にうつし


「敦、敦もタケちゃんと同じくらいいい男だよ‼︎‼︎
だから張り合わないの‼︎‼︎
私が持たないわ‼︎」



「はっ⁈‼︎‼︎‼︎‼︎」



「よっ!さすが!絵里!今日もいい感じにネジずれてるよ!」



「ちょっと、桃香どういうつもりー?!」


「クククッ。絵里にはかなわないね。でも俺と野田が同じくらい、いい男とは聞き捨てならないね。そこは嘘でもタケちゃんが1番‼︎って言わなきゃ」
と言いながら、

ニャッとしたと思うと今度はつっつくみたいなキスを一発頂いて、私は恥ずかしさで失神寸前。



もうなんでこんな時までカッコイイかなぁ〜



そしてチャイムとともに
「絵里。昼休みは昼練があって来れないから良い子にしておくんだよ!あっ!良かったら練習見にこいよ!じゃぁまたな」




「さすがの敦でも岩崎健人にはかなわないね。岩崎健人、見た目に寄らず肉食系なんだな〜!面白くなってきた〜クククッ(笑)」



そして昼休み、敦は寝てるし、
桃香は先輩の所だし、
タケちゃんの練習見に行って見ることに。



体育館の前には女の子達がわんさか。入るに入れなくて、後ろの方でオロオロしてると、タケちゃんの友達の田中龍君がユニホームに着替えて部室から出てきた。



「あれ??相原絵里ちゃん?健人の??
良かったら中で見なよ!
はいはい、皆さんどいてね〜‼︎」



と女の子達をどかせて私を中に入れてくれた。


女の子達に睨まれる私。

ひえー!
怖いよー!



「あの子、野田くんを振って岩崎くんに乗り換えたらしいよ」



「ちょっと美人だからって、王子様2人を独り占めして!」



「あっちのほうが上手いんじゃないのー?」


「「「「「「サイテー‼︎‼︎‼︎」」」」」」


なんか?????だけど、
タケちゃんはみんなのアイドルだもんね、私は我慢しなくちゃ。
彼女させてもらってるだけで


贅沢だもんね。

「田中くん、ありがとう!ごめん。私やっぱり……タケちゃんに頑張ってね!と伝えて」


せっかくのお心遣いだったのに、本当ごめんね、ありがとう。の気持ちを込めて笑顔で。



「かかわいいなぁ〜、、、」



????はっ??



「龍っ‼︎‼︎絵里に惚れるなよ‼︎俺のだかんな‼︎‼︎」



「健人〜‼︎‼︎」
「タケちゃん‼︎」



「クーーっ‼︎もう少し前に出会ってたらノックアウトだったかも」



「うるせー!だまれっ‼︎‼︎」


田中くんとタケちゃん仲いいんだなぁ〜‼︎


じゃれあってる。



「絵里、おいで。ここで見てて」


と椅子を出してくれたタケちゃん。
断るに断れなくて座る事に。


タケちゃんのバスケ始めて見た‼︎‼︎
本当にカッコイイ〜‼︎‼︎‼︎
パスもシュートもリバウンドも。タケちゃん最高!!!!!
さすが、全日本の合宿に呼ばれるだけある。シュートのホームはとても綺麗なのにドリブルはとても荒々しい。




女の子達がファンになるのもわかる‼︎




見とれてたら、マネージャーさんが話かけてくれた。



「あなた、相原絵里さん?私D組の高野りかこ。よろしくね?あそこでやってる人と付き合ってるの……」




と恥ずかしそうに指を差した先にいたのは4番のユニホームを着てる1学年上の先輩。




私の中ではタケちゃんが1番だけど、
リカちゃんの彼もとってもカッコイイ。
そしてリカちゃんもとてもカワイイから美男美女カップルだぁ〜




「はじめまして、うんうん、相原絵里だよ!よろしくね?!エリでいいよ??リカちゃん??彼かっこいいね‼︎美男美女カップルだね。」




「………相原さんってこういう子だったんだ。美人で高嶺の花って感じに見えるから意外〜‼︎‼︎うんうん、絵里‼︎‼︎こちらこそよろしくね‼︎」




「???誰が美人だって〜?!あああ〜‼︎でも私って第一印象本当悪いよね。目は悪くないんだけど、目つきが悪いんじゃないかな?と思ってるの。1年の時なんかね、怖い先輩集団に調子こいてんじゃねーよ!って呼び出しくらってね。でもね、私何もした覚え無かったんだけど、無意識にガン飛ばしてたのかもと反省した事あるの。その時は、敦、あっ敦知ってる??野田敦っていう私の親友なんだけどね?敦に助けて貰ったの」




「………ぶははははぁ(笑)‼︎ウケる〜‼︎絵里ってこんな子だったんだね。ぷっ(笑)超絶天然ちゃんだ‼︎野田くん知ってるよ?岩崎と人気を2分するほどのイケメンくんだよね?相原さんとてっきりそういう関係かと思ったけど、そうなんだ!一方通行だったわけだ!ふーん。岩崎も大変だ……(笑)」




そこえ、昼練を終えたタケちゃんが来て




「だろっ?絵里は自分をわかっていない上に超絶天然鈍感娘なの。俺もヒヤヒヤだよ」と言いながら私の髪の毛を触りながら肩を寄せてくる。




「うわぁ〜貴重‼︎岩崎が甘い!!!!あの無愛想王子が骨抜きじゃん!!(笑)」



「うっせーよ!」


とリカちゃんの頭を小突くタケちゃん。


「いてっ‼︎‼︎こわっ‼︎にげよーっと!じゃあね、絵里‼︎また練習見に来てね‼︎ 大輔〜‼︎岩崎の馬鹿野郎が叩いたぁ〜〜」



「早くあっち行け!シッシ‼︎」



リカちゃんは泣き真似しながら彼の所に行ってしまった。



なんか妬けちゃうな、、。
リカちゃんは良い子だし、タケちゃんが何かしたってわけじゃないけど、私はタケちゃんの深い所までは知らないもの。
仲良いんだな、、、。




無意識にタケちゃんのユニホームを指でいじってたら



「ん??どうした??眉間に皺がよってる。何かあった??」



「ううん。何でもないの。 いや、うーーん。 言うね! え、えっとね、、リカちゃんとタケちゃん仲良しだからちょっとヤキモチみたい。 私、心が汚いから、、ごめんね、、。リカちゃんもタケちゃんも大好きなんだけど、、、」




あーー 言っちゃった‼︎
言っちまった‼︎
醜いね、私。



と俯いて目をギューって閉じた。



「マジで??!!ヤキモチ???
マジでメッチャうれしー‼︎‼︎
いつも俺ばっかり妬いてて、そんなふうに思ってくれたの??
大丈夫だよ!
俺は絵里しか好きじゃねぇし、
てか、絵里しか見えてない」


と言ってさらに強く抱きしめられた。



キャーキャー‼︎
タケちゃん。怒る所か喜んでる。
でも不思議と心の中が痛いくらいに満たされた。



そんな2人をブーブー、ギャーギャー言いながら見てるファンの子たち。


でも健人のこんな優しい顔を見たことの無かったファンの子たち。


ポッ


ファンの子たちも健人のこの甘い顔に骨抜きにされたようで更にファンが増えたようであります。



第3話完