ユータからのメールを見て慌てて病院に行くと、ちょうど病院を出た茉央ちゃんが見えて。

声をかける前にすごく混乱した。

茉央ちゃんの額には大きなガーゼが貼ってあって、腕や足にも所々にガーゼや包帯が巻いてある。


「…何、これ」

何でこんなに怪我してんの。

何で。何それ。

…茉央ちゃんがこんなことになってんのに、何で俺何も知らないんだよ。

「っ…転んじゃって…」

「嘘つかないで」

痛々しいそれは、どう考えても転んだだけじゃそうはならない。

最も、俯いてしまった茉央ちゃんを見れば嘘だってことはすぐに分かるけど。


「…こっち見て」

怪我に直接関係はなくても、そこには彼がいたんじゃないかって思って、イライラした。

多分加地くんはそこにいた。

だから茉央ちゃんは俺に言わないし、俺と会おうともしなかった。

問い詰められるって分かってたから。