俺が責任持って貰ってあげるから。

…なんて、もうそんな最低なことしか考えられない。

たとえ傷が残ったとしても、蓮くんはそんなこと気にしない。

顔に傷があっても、蓮くんは変わらず茉央を大事にするだろうから。


「…病院さ、あと何回か来いって言われたんだよな?」

「うん、傷の具合みたいからって」

茉央は大袈裟だよね、って笑うけど、大袈裟なんかじゃない。

女なんだから、ちゃんと治せよ。

傷が残ればいいなんて、嘘だ。

責任持って俺が貰うなんて、そんなこと出来ないんだから。それならそんな傷残しちゃいけない。


「俺も行く」

「え…いいよ、夏休みなのにわざわざ悪いし…1人で大丈夫だよ」

「いいから、俺も行く。」

これくらい、いいだろ?