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あれだけ会うのはダメだと言ったのに、きっとあたしは先生よりも早くあの場所に着いちゃうんだ。

カフェが見えてきて、遠目に中を見てみるけどやっぱり先生はいない。

何だか先に着いてしまったことが恥ずかしくて、歩くスピードを遅くする。


ジワリと滲む汗をパタパタと手で扇ぎながら、先生に連絡しようと携帯を探す。

日は暮れてきたのに、この時期になると一日中暑くてイヤ。

携帯が見つからないことと、蒸し暑い空気に少しイライラしながらも、カフェはもうすぐそこまで迫ってた。

髪くくってくれば良かったかな、とか。

この前買った白いフレアスカートをはいてくれば良かった、とか。

先生に会うならもっと可愛い格好で来たのに、なんて考えてしまう。

だけどそれは優真とデートするときも同じことだし、実際白いフレアスカートは優真とのデートのときにはこうと思ってた。

…少しずつ、中心が変わってる。