「そ、それでは…ホームルームを…終わります」





あ、そういやホームルーム中だったっけ。

忘れてた。




担任もそんなにビクビクしなくたっていいのにねー。


誰もとって食ったりしないって。






ビクビクしながら、そそくさと教室から出て行く担任を見届けてから柚亜の方を向いた。






「柚亜ー、1時間目ってなんだっけー」


「…サボらないなら教えてあげる」


「……」


「黙るなよ」


「えへ」





だってつまんないんだもん。






「もっと賢い高校行けばよかったのに」


「陸斗が賢かったらよかったんだけどねー」




柚亜が数学の教科書を用意してるから次は数学か。




「それは私も当てはまってる?」


「え⁈そ、そんな事ない…よ?」


「目が泳いでる!」






パシッと数学の教科書で頭を叩かれる。