あり得ない…。
そりゃ、お母さんにも怒られるわ。
「嫌なら誰かに負ければいいんじゃない?」
「そんなの私のプライドが許さない」
「あそ…。なら、喧嘩売られないように頑張って」
「うぅー…」
机に突っ伏すと今度は柚亜が優しく頭撫でてくれた。
「私が強かったら守ってあげれるんだけど…。私より侑未の方が強いもんね。ごめんね」
「柚亜…。柚亜がケガするより全然いいもん!陸斗に全部押し付けて逃げるから心配しないで」
「あんまり迷惑かけないようにね」
陸斗に迷惑なんかかけたって大丈夫だけど、柚亜がそんなふわっとした笑顔で言うなら…。
「…かけないように努力する」
「イイ子」
また、よしよしと頭を撫でてくれた。

