「おー!お前、流星って言うのか!」
燐奈を抱きかかえたまま、こっちに近づいてくるバカ。
それと共にギュッと私の服を握る流星くん。
…うん、流星くんは可愛い。
「りゅうくん!りっくんだよ!」
「黒星陸斗だ。よろしくな!」
「…唄弥流星、です…」
「流星な!かっこいい名前じゃねぇか」
「あ、ありがとうございます…」
あらー、名前はちゃんと陸斗の方向いて言えたのになー。
私の胸にうずくまっちゃった。
「ほれ、流星くんが慣れるまであっち行ってろ」
シッシッと追いやるようにジェスチャーするが、口を尖らせて私の前に居座りやがった。
「なんだよー。てか、流星ってどこの子?」
「その質問今更すぎんだろ」
「いや、小さいのと会うと先に構いたくなるんだよ」
「さすがバカ」
「お⁉︎」
「流星くんは燐奈と同じ保育ルームの子。ちょっと色々あって一緒にお菓子作りしてたの」
ねー、と流星くんに同意を求めると、コクン!と頷いてくれた。
「お菓子⁉︎」
「てめぇの分はない」
「⁉︎」

