「紫苑くんに電話するよー?いいねー?」
やりたかった事も洗い物も終わって、リビングで遊んでいる2人に声をかける。
「はーい」
「おねがいします!」
「はーい。任せなさい」
ぺこりと頭を下げてくれた流星くんにグッと親指を立ててみせた。
紫苑くんに電話をしてから10分程。
インターフォンの音が聞こえた。
「お、紫苑くんかな」
読んでいた本を置いて玄関の扉を開ける。
「はーい…?」
「よ!」
「お帰り願います」
「まてまてまて!」
閉めようとした扉を抑える見知った顔。
「…何しに来たんだよ、陸斗」
「リンと遊びたくなってなー!後で東城と想も来るって」
「嘘だろ。タイミング悪すぎるわ」
「どうしたんだ?」
不思議そうな顔してんじゃねぇよ。
「チッ…。てめぇだけ帰れ」
「ひどい!!」

