「私は族に入ってないし。ただ、この学校で1番喧嘩強いだけじゃん?」
「…十分だよ。この学校には、仮にもこの辺でNo. 1であろう族の頭が3年にいるでしょ?」
「…知らない」
「はぁ…」
そんな大っきなため息つかないでよー。
男とか興味ないからわかんないだよー。
「侑未が入学式で潰してた、金髪だよ」
「え、潰してた?」
「思いっきりね」
…最悪。
あれがNo. 1だったのか。
「入学式の翌日から騒がれた理由がわかった」
「遅いわ!」
なんかさっきより頭叩くの強くなってる!
叩かれた後頭部を抑えながら考える。
「この辺でNo.1かもしれない人を潰したってことは…つまりさ、私がこの辺でNo.1かもしれない人になっちゃったのか…」
「そういうことだね」
「狙われるじゃん!喧嘩売られるじゃん!」
「だからそう言ってるじゃんか」

