不良ですけどなにか。




「さて。お菓子作りを始めましょーう!」




すでに楽しそうなエプロンをつけた2人。

かわいいなぁー!!



あの後、スーパーに行って必要な物を買った。
…紫苑くんと割り勘で。

いいって言ったのに…。



『侑未ちゃんのお願い聞いたんだから俺のお願いも聞いてくれるよね?』



なんてあんな笑顔で言われたら断れない…!


しかも荷物も家まで持ってくれたし。





「流星くんのお兄ちゃんは優しいね」


「そうだろ!にぃちゃんはかっこいいんだ!」




板チョコの包み紙を剥がしていた流星くんが振り向いてキラキラした目で、嬉しそうに話してくれる。





「べんきょうってやつもできて、走るのもはやいんだ!」


「すごいね!」


「ねえねもおべんきょできるよ!かけっこもはやいよ!!」


「あはは!ありがとう、燐奈」




必死に私を励ましてくれる燐奈が可愛くて、わしわしと頭を撫でた。