「じゃあ、今日は買い物して帰るから」


「あぁ。なんか色々ごめんね」



申し訳なさそうな紫苑くんに笑顔を向ける。



「全然!!気にしないで!私が好きでやってることだもん」


「ありがとう」



やっと少し笑ってくれた紫苑くんをみて、なんだか胸がギュッとした。



「燐奈、流星くんとバイバイしようか」


「りんなちゃんともうちょっと一緒にいたい…」



下を向いて元気がないまま、流星くんが燐奈の手をギュッと握ったのがわかった。



「流星。迷惑かけるなって言ってるだろ」



紫苑くんの初めて聞く、少し怒ったような声にビクッとなりながらも燐奈の手を放そうとしない。


あー、これはアレか?
さっき紫苑くんが怒ったと思って帰りたくないのか…?




「じゃあ一緒にケーキ作ってくれる?」




しゃがみ込んで2人の目線に合わせると、キョトンとした顔で2人が私を見る。


…かわいい!!!




「私1人だと大変だなーって思ってたの!」


「りんなてつだう!」



はいはい!って右手を挙げながらアピールしてくる。



「ありがとうー!でも燐奈1人に任せられる事も少ないなー…。もう1人くらい手伝ってくれたらすっごく楽なのになー…」


「お、おれも!つくる!」




キラキラした目で私を見ながら流星くんが言ってくれた。