「燐奈のわがままで紫苑くんが来るまで待ってました」


「そうなんだ。ごめん、ちょっと遅くなった」


「いやいや、気にしないで」




私が待ってただけなのに、紫苑くんに気を使わせちゃったな。




「あ、そうだ。侑未ちゃん、ケータイ番号教えてくれない?燐奈の事で連絡したい時とかのために」



思い出したというように渚さんが言ってくれた。



「いいですよ。ついでにトークアプリの連絡先も交換しましょうよ」


「それはありがたい。紫苑も侑未ちゃんと交換しときなよ」


「え」



俺はスマホ持ってくるー、と言ってまた奥に向かっていった渚さんを見送る。



「よかったら教えてくれない?燐奈と流星くん、仲良しみたいだし。色々聞きたいこともできるかもしれないし」


「あぁ…いいよ。交換しとこう」




渚さんが帰ってくるまでに紫苑くんと電話番号やら連絡先を交換した。




「あ、何先に交換してるんだよー!」


「うるせぇ」


「渚さん。早く交換しましょうよ」