「こんにちはー。燐奈迎えに来ましたー」
柚亜のおかげで授業も全部受け、いつも通り燐奈のお迎えに来た。
「あ、侑未ちゃーん。悪いけど紫苑が来るまで待っててくれるー?」
奥からパタパタとこちらに来てくれた渚さんが申し訳なさそうな顔をして話してくれる。
「あれですか、また駄々こねてるんですか」
「まあ…。これ以外は言うこと聞いてくれるんだけどねー。今日は流星の服掴んだまま離さないんだよ」
燐奈…渚さん困り顔だよ。
「燐奈ー、今日だけだからねー」
奥に向かって私が言う。
返事ないけど聞こえてるよな。
保育ルームにはもう燐奈と流星くんだけみたいで、紫苑くんが来るまで渚さんと話すことに。
「今日燐奈ちょっと元気なかったから、少し気にかけてあげて」
「わかりました。何かあったんですかね」
「んー…小さいと無意識に感じる取ることが多いからね。少し気になることとかあるんじゃないかな」
渚さんがすごく保育士っぽい…!
「遅くなってすいません。流星迎えに来ました」
カラカラと扉が開き、最近聞き慣れた気だるげな声が聞こえた。
「お。きたか、紫苑!」
「こんにちはー、紫苑くん」
「え。侑未ちゃん?」
驚いた顔をするね、紫苑くん。
そんな顔をしてもイケメンって…。

