「…くそ」
「残念だったねー。これが陸斗だったらわかんなかったけどねー」
バカトリオとともに地面に転がったチャラ男を見下す。
「つーか、陸斗おっせぇな…」
陸斗が来るであろう方を見ながら呟く。
ん?
あれ、陸斗か?
遠くから自転車を漕いでいる人が近づいてくる。
「こ、こ、か、よーー!」
「おー、陸斗。やっときたか」
ひらひらと手を振って存在アピール。
隣に止まった陸斗に気になっている事を聞いてみる。
「なんで自転車?」
「バイク壊れた」
「どーんまーい」
「…腹立つっ!」
え?私がすごい笑顔だって?
そんな、気のせいだって!
陸斗のバイクが壊れて笑うとかしてないから!

