「いや、いつ出てくるかわかんねぇし先帰ってくれて全然いいよ」
「紫苑くんが迷惑って言うなら帰る」
優しさで言ってくれたんだろうけど、まだ少し紫苑くんと話していたいと思ってしまったから。
ズルい言い方してごめんね。
「迷惑じゃないけど…」
「じゃあ待っててもいいかな?燐奈もこんな感じだし…」
嬉しそうにキラキラした顔で私の隣にいる燐奈を見て、紫苑くんは困ったように笑った。
「じゃあ一緒に待っててもらおうかな」
「うん!」
それからしばらくすると流星くんが走って出てきて、その後ろから歩いて渚さんが出てきた。
「おー、燐奈と侑未ちゃんも居たんだ」
「一緒に待たせてもらっちゃいました」
渚さんと話している間に燐奈と流星くんは手を繋いで嬉しそうに話している。

