「てめぇ…」
あらあら。
軽い挑発にホイホイ乗ってきてくれるなんて、かわいらしいなぁ。
「ぶっ潰す!!!!」
そんじゃあ、朝の軽い運動といきますか。
「やっぱり…弱いじゃないですか」
数分後、地面に伸びている先輩達を見下す。
「もう喧嘩売ってこないでくださいよー」
置いておいた鞄を拾って少し砂を落とすと、その場から立ち去った。
ったく…朝からめんどくさいことさせるなよなー。
こんな時に限って陸斗の野郎はいねぇし。
「後でアイツ殴る」
「おーい、侑未ー」
そう決めた瞬間、後ろから気の抜けた陸斗の声が聞こえて、くるりと回れ右するとツカツカと陸斗に近づいて行った。
「おっしゃ、来い。一発殴らせろ」
「なんで⁈」
「気分が優れないから」
「理不尽!」
後ずさりしてる陸斗に一発お見舞いしてから、また教室へと向かった。