「…マジかよ」
そこには厳つい先輩が5人ほどいらっしゃった。
「一年のくせにトップ張って調子乗ってんじゃねぇぞ」
そんな真っ赤に髪の毛染めて…血液にでも憧れてんですか?
まあ、この先輩より血液の方が役に立ってるだろうけど。
「そんな厳つい顔しないでくださいよー。怖いじゃないですか」
「そんなニヤニヤした顔で言うセリフじゃねぇだろうが!」
こっちの金髪の人はそんなにキラキラして何目指してるんだろうか。
厳つさ増してることもないと思うんだけどなあ。
かえって黒の方が強そうってゆーか?
見た目強がって、群がって。
弱い奴のする事だよ。
「いやー、すいません。なんだか笑けてきちゃって…」
「調子に乗るのも大概にしろよ…」
怒りで声が震えてるのがわかる。
楽しいなー。
「調子になんか乗ってませんよ。ただ…」
一旦言葉を切ると、目の前の人たちを見て微笑んだ。
「弱い奴が何人群がっても、大差ないって分からないのかなぁと思って」