燐奈を抱きかかえ、早歩きで燐奈が案内してくれる通りに歩いた。
「ここだよ!」
燐奈が指差した先には、保育ルームの文字が。
「燐奈、道覚えてるじゃん!偉いな!」
「えへへー…」
照れたように笑っている燐奈の頭を撫でてから、入り口へと足を進めた。
「ここが入り口か」
ガラスの向こうには2、3人の子供とまだ若いお兄さんが居た。
誰かのお兄さんかお父さんかな?
「おはようございます」
カラカラと扉を開けて、挨拶をすると全員がこっちを向いた。
そんな見なくても…。
抱えていた燐奈を下ろし、服装を整えてあげてからみんなの方へ向いた。
「お、燐奈きたかー」
「なぎせんせ、おはよーごじゃいます!」
「ん、おはようー」
ニコニコとしゃがんで、燐奈と同じ目線で話しているさっき見えた若いお兄さん。

