お母さんの葬儀も終わり、私は学校に行く準備をしていた。
これからどうしよう…。
放課後のバイトだけで生活できないし。
そもそも今までバイトしてなかったし。
お母さん達は駆け落ちしたような感じだったから、頼れるのはお母さんの妹の菜子(Nako)さんだけ。
でも、菜子さんにも家庭があるし、そんなに頼っていられない。
お母さんが残しておいてくれた貯金が結構な額だったから、まだ生活出来てるけど…。
私は特待生ってやつで、学費が免除されてるのが役に立ってるな。
「って…!燐奈、保育園に連れて行かなきゃ!」
時計を見ると、もう家を出なくてはいけない時間だった。
「燐奈!準備出来てる⁉︎」
「うん!」
「よし!行こう!」

