「わかったよ。なにかあったら呼んでよ」



「わかりました」



そして、私は音楽室に向かった



松田先生、心配しすぎなんだよ…



お腹少し大きくなってきただけで体調は大丈夫なのに…



紘人も私が料理しようとすると



ーーー危ないから座ってろ。俺が作る



って言って作らせてはくれないし…



まあ、紘人料理上手いからいいんだけどさ…



私より絶対上手いよね



なんか悔しい…



なんて思っているといつの間にか音楽室に着いていた



えっと…忘れ物は…っと…



「あった…!」



いつもピアノの上に楽譜置いたまま帰っちゃうのよね…



これがないと次どうやって進めていけばいいのかわからないし…



楽譜を見つけた私は、音楽室を出ようとした



その時ーーー



クラッ



突然、目の前が歪んだ



私は思わずその場に座り込んだ



早く戻らないと松田先生が心配しちゃう…



そう思うのに、体が動かない



むしろもっとひどくなってきた…



「ひろ…と…」



バタバタバタバタ…!



紘人の名前を呼んだ瞬間、ものすごい勢いでこっちに向かってくる音がした



バンッッ!!



「由愛ちゃん!!!!」



「松田…先生…」



そこで私は意識を手放したーーーーーー