「紘人…」



「やったよっ…!由愛…!!俺たちの新しい家族…!」



そう言って紘人は私を抱きしめた



「工藤さん、これから大変ですよ」



「がんばります…!!」



「それでは、これから定期的に通ってください。少しずつ様子を見て行きましょう」



「はい!」



「じゃあ、今日はこれでいいですよ」



「ありがとうございました!」



受付でお金を払い、私たちは病院を出た



「女の子か男の子どっちだろうな〜」



車を走らせながらにこにこと笑いながら言う紘人



「うれしそうですね」



「当たり前だろ?俺たちの愛の証なんだから」



「愛の証…」



そう言われて思わず、口元が緩む



「楽しみだな」



「そうですね」



まだヘコんでるお腹だけどここに1つの命があると思うと大切にしなきゃなと思う



「由愛?着いたぞ」



「あ、はい」



ゆっくりと2段の階段をのぼって部屋に入る



私よくあの階段でこけそうになるから気を付けないと…



なんて思いながらソファーに座った



「ふぅ…」



「大丈夫か?」



「はい」



「これから、重いものは持つこと禁止な?買い物は俺がする。いるものがあったらメールして」



「わかりました」



「学校では、慎に見張らせるから」



「え?そんなことしてもいいんですか?」