「道が渋滞してて…はぁはぁ」



「そっか。スピーチ考えてくれた?」



「もちろんよ」



「ありがとう」



「由愛、緊張してるでしょ」



「え?!なんでわかったの?!」



「顔が引きつってる」



「すごいね…」



「何年親友やってると思ってんのよ」



「そうだったね」



そう言って笑うと



コンコンーー



「工藤さん、新郎様のご用意ができましたのでこちらへどうぞ」



スタッフの人が入ってきて呼ばれた



「じゃあ、由愛ちゃん。行きましょうか」



「はい!」








美雨さんと控え室を出てバージンロードを歩く



一歩ずつ一歩ずつ工藤先生の元へと行く



タキシード姿の工藤先生はやっぱりかっこよくて…



思わず見惚れていると



「由愛ちゃん、交代よ」



隣にいた美雨さんにそう言われた



「あっ…」



「俺に見惚れてた?」



「…………」



「ふふっ由愛ちゃん、かわいいわね。じゃあ、また後で」



顔が真っ赤に染まっている私を見てクスッと笑って美雨さんは席へと戻って言った



誓いの言葉と誓いのキスをして新郎新婦席に着くと写真が流れた



工藤先生との思い出がよみがえってくる