はぁ…つらい…



自転車漕ぐのってこんなに大変だったっけ…?



今日はそんなに荷物ないはずなのに…



頭ガンガンするし、冬なのに暑い…



あと少しで着くのに…



ノロノロと自転車を漕いでいると裏門に工藤先生と女子生徒がいた



誰だろう…?



中学の制服着てないし、高校生かな…?



まあ、いいや…



そこの自動販売機で飲み物買おう…



冷たいやつでおでこ冷やそう…



自転車を止めてお金を入れようとした時ーーー



ブーブーブー



ん?



誰?



画面表示を見ると高1、高2の時同じクラスだった木元真美(きもと まみ)からだった



真美…?



「もしもし…」



『あ、由愛ちゃん?』



「真美、どうしたの…?」



『あのね、先生のことなんだけど…』



真美は、塾の先生のことが好きで今いい感じなんだけどなにかあった時は必ず私に電話してくるんだ



私も工藤先生のことで悩んだ時はいつも真美に相談してた



「またなんかあったの…?」



『うん…てか、由愛ちゃんなんか元気なくない?』



「ちょっとね…暑くて…」



『え?冬なのに?風邪ひいたの?」



「うん…たぶん…」



『大丈夫?電話しないほうがいいよね?』