「それで、工藤先生にキスされたの?」



「うん…」



私は今、5年ぶりに1番の親友、大野綾(おおの あや)と話している



綾は高校の頃から仲良しで、私の良き理解者なの



恋愛相談はいつも綾にしてた



だから、今回のことも1から話してる



「由愛はさ、どう思ってるの?工藤先生のこと。」



「それがさ、わかんなくて…先生にはもう好きにならないって言っちゃったけど、本当はどっちなんだろうってずっと考えるんだけどさ…考えてもわかんなくて…」



「まあ、そうよね…」



「でもさ、なんでいきなりあんなに積極的になったんだろう。振ったくせに…」



「そうねぇ…でも、工藤先生にもなにか考えがあったんじゃないかしら?」



「なんで?」



「だってまず、36歳にもなって彼女いないなんておかしいもの。工藤先生ならいろんな人選び放題じゃない。」



そういえば、私と出会った時以来彼女いるっていう噂聞いたことないな…



「確かに、あの性格と顔だったら選び放題だよね…」



「うん。だけど、今までずっと彼女いなかったんでしょ?ってことは、由愛のこと相当好きなんじゃないのかな?」



「それはないって〜!だって好きって言われてないし…」