約1時間ほどかけて着いた神社には、本当に静かな所だった。



ここの神社は、工藤先生が子どもの頃から来てる所らしい。



工藤先生の思い出の場所に一緒に来られるなんてうれしいな…



「お参りするぞ。」



「はい!」



お金をいれて、一礼二拍する。



そしてお願いをして…



「よし…」



「なにお願いしたの?」



「それは秘密ですよ。」



「気になるじゃん。」



「ダメですよ。言ったら叶わなくなっちゃうんですから。それより、おみくじ引きましょう!おみくじ!!」



「はいはい…」



「…なんで。」



私が引いたのは



「なんで中吉なの?!」



私、26年間生きてきて大吉引いたの一回だけだよ?!



「でも、中吉いいほうじゃん。」



「そう言う工藤先生は、なんだったんですか。」



……大吉。



「な、なんで〜?!」



「俺のほうが日ごろの行いがいいんだよ。」



「……帰りましょう。」



来年は絶対大吉引くんだから!!



「そんな怒るなって」



「怒ってませんよ。」



「怒ってんじゃん」



と言いながら笑う工藤先生。



絶対楽しんでるこの人…



「それより、あの神社いいですね。私、好きになりました。」



「だろ?なにかあった時はいつもあそこに行ってたな〜」



「来年も一緒に行きましょうね。」