由愛が突然目の前で倒れた時は、心臓が止まるかと思った。



飲み物を買いに行こうとした俺は、原田に捕まった。



なにか話をしてたみたいだけど、覚えてない。



由愛以外のやつの話なんてはっきり言って興味がない。



最近、学校で由愛と話してる回数が少ないような気がする。



原田が来てから。



付き合ってるとしても、由愛から俺の部屋に来ることはないから帰っても話せない。



俺は、毎日来てほしいけど由愛が



ーーー見つかったら離れ離れになるから嫌です!!



って言ったから必要な時しか呼ばないことにした。



由愛と話したい…



原田が話している間、ずっとそう思っていた俺は、本当に最低だと思う。



だけど、俺は由愛しか見えてない。



そう思いながら、職員室に戻っていると向こうからのろのろと由愛が歩いてきた。



明らかに、様子がおかしい由愛。



どうしたんだ?



「あれ?宮本先生。どこか行くんですか?」



原田も不思議に思ったのか由愛に聞いた。



「ちょっと保健室に…」



やっぱり、体調悪いのか…



「仕事もせずにですか?」



おいおい、そんな言い方はないだろ…



言い過ぎだと注意したら、どうして由愛をかばうんだと言われる始末。



かばってないと否定しても全く聞いてくれない原田。