「お、終わった…」



「お疲れ。お前の好きなココア。」



「あ、ありがとうございます…」



工藤先生が入れてくれたココアをのんびりと飲んでいると



「あれ?他の先生方は?」



「もう帰ったよ。」



気づいたら、工藤先生と私しかいなかった。



「工藤先生も仕事終わってなかったんですか?」



「いや…俺はお前が終わる結構前から終わってた。」



「じゃあ、なんでこんな時間まで…」



「……………」



「ま、まさか、私が終わるまで待っててくれてたとか…?」



「悪いかよ。」



「え?そうなんですか?!なんでそんなこと…」



「夜、1人で帰るのは危ないだろ。それに…さっき、どうして2人にしたのか聞きたかったし…」



「あ、ありがとうございます…」



「どうして2人にしたんだよ。」



「原田先生が話したいって言ったからですよ。」



「嫌じゃないのか?2人で話して。」



「嫌ですよ。でも、あそこで私が口出したら付き合ってることバレるかもと思って2人にしたんです。」



「すごいな、お前。俺だったら絶対我慢できない。」



「すごくありません!本当は、不安でいっぱいだったんです!!2人で話してるって思うと嫌で嫌でしょうがなかった!!だけど…だけど、私は!工藤先生と離れる方がもっと嫌なんですっ!!」