「当たり前だろ。何年ピアノやってたと思ってんだよ。」



ですよね〜〜



じゃなくて!!



「工藤先生!早く行って練習しますよ!!」



「いや、俺は仕事をしに早く起き「仕事より文化祭優先ですっ!!行きますよ!!」」



いや、だから俺はだな…と後ろでブツブツ文句言ってる工藤先生を無視して手を引っ張って早歩きでアパートを出た。



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「うん。いい感じですね。」



学校に着いた私たちは、すぐ音楽室で練習をした。



「あとは、お前が緊張しなければの問題だな。」



「うっ……」



私は極度の上がり症で人前で披露する時、いつも緊張してどこか間違えるんだよね…



今日は何事もなく終わるといいけど…



「でも、なんで私たちが披露するんですかね…」



「さあな〜」



「私、あんまり披露するの好きじゃないんですよ。」



「こんなに歌うまいのにか?勿体ない。」



「うまくないですよ。」



「いや、歌手並みにうまい。はじめて歌ってくれた時うますぎて俺、びっくりしたから。」



「え?全然そんなふうに見えませんでした。」



まあ、はずかしくて見れなかった理由もあるけどね…



「いつ聞いても感動するよ、お前の歌は。」



な、なに…なんか…すごく優しくなってない…?!