** 飛翔 **





「威圧感はんぱねぇ…」

桐がひとこと呟いた。




「足震えたわ…」

大河も座り込んだ



「ぼぼぼく、こここころされるかと思って飴飲み込んだよぉおぉおぉ」

泣きそうになりながら僕に抱きつく結羽




それぞれの反応は違うものの、やはり殺人鬼を目の当たりにした僕らは恐怖心に刈られていた。









「おいっ、しっかりしろ」

仁は先程の蹴られていた動かない人間の意識を確認していた。


「息はしてるから大丈夫だよ
とりあえず、病院に運ぼう」

僕はそう言って、電話をかける