「お前、Kだろ。
何しにここにきた」
仁のハスキーボイスが夜の世界に響く。
殺人鬼は足を止めず、一歩一歩僕らに近づいてくる。
表情はわからない
「ここは佐野組の管理下だ。
お前の目的はなんだ」
仁は怯まず続ける
殺人鬼と仁の距離が3メートルになったとき、殺人鬼が足を止めた。
「もう一度聞く。
お前の目的はなんだ」
「……さぁ」
初めて聞く殺人鬼の声。
思ったより、声が高いという印象だ。
「…忠告だ
あまり深入りすると殺さざるえない
例え"佐野組"の人間だとしても」
そう言って暗闇へと姿を消した。

