** 飛翔 **




「こんな早い時間に何だろね~」


少し寝癖をつけた無造作な髪で、ニコニコ笑う俺の兄貴。

佐野(さの)善(ぜん)






「さぁな。何かあったんだろ」

「あれかなぁ、ほら。
組員が教われた事件!」



…そんなこともあったな。

と思いながら、親父がいる部屋に向かう。






襖の前に立ち、叩く。



「善と仁です、失礼します。」

と兄貴が声をかける。中から返事が来ると、襖をあけ中に入った。










「すまないな、こんな早い時間に」

中には親父とお袋が二人並んで座っていた。