「「「「「「「「………」」」」」」」」
クラスの人、全員(寝ているバカ大河を除く)が息をとめた。
ぼくも落ちた飴を拾うことも忘れて、転校生を見ていた。
そんな空気のなか、転校生は教卓の横に立った。
「…自己紹介」
と松屋さんが言うと、その転校生は薄いピンクの唇を開いた。
「……朝倉(あさくら)琉伊(るい)です。」
無表情。だけど綺麗で。
どこかのお人形さんみたいに美しくて、これが"美少女"なんだぁって思った。
「朝倉の席はあそこな」
と、指を指したのは僕らと真逆の席。
廊下側のいちばん後ろの席だった。
ぼくは大河を起こそうと
「…バカ大河~!!おきてっ」
と脇腹をつんつんした。
「…~!!!なんやねん!」
「すっごく綺麗な子、転校生だって」
と、美少女を指差す。
バカ大河は目を擦りながら、
「本間やなぁ!
なんや、アイツ。大人しいな」
と呟いた。多分、ここの学園では浮いている。ということだと思う。
「ちーちゃん、喜びそうだね!」
「確かにな、女好きにはたまらんとちゃうか」
と二人で笑っていると
「じゃ、自習な」
と松屋さんが教室を出ていった。

