** 飛翔 **




「千尋、疲れてるね~

せっかくの高校最後の夏なのに部屋に引きこもって何してるの」


マグカップを片手に
にこにこ僕をみる先客…善さんがいた。



「気になってる情報があって、少し調べていただけですよ」
と僕も笑って返すと

「…千尋、族っていってもさ、君たちは高校生だから
危ないことに手を出さないようにしてほしい。

君たちは俺にとって、大切な弟みたいなものだからさ。」

「善さんにとって、飛翔はどんな場所でした?」

僕はふいにそんなことを聞いた。




「…どんな…場所か…

うーん…個人的には、早く無くなってほしい場所
でも無くなってほしくない場所、そんな存在かな」


「…?」


善さんの言っていることが理解できなかった。