「あいつ…琉伊は俺たちにとって必要な存在だ
きっと変えてくれる、そう思って接していた
だけどそれ以上に人を惹きつける力と洞察力があって
結羽も桐も、大河もそれぞれ俺たちには言えなかったこと
琉伊には言えて、一つまた成長してるんだ
今度は俺たちがあいつを救ってやりたい、
あの瞳の奥にある”ナニカ”から助けてやりたいんだ」
そう、琉伊の瞳の奥には
きっと何かがあってそれが今のあいつを苦しめていると思う
「…ん、やっぱり仁は人の上に立つべき人間だよ
出来すぎる弟を持つと、大変だ」
そういって兄貴は笑っていた。
「仁、正直…俺はね跡取りとか今でもどうでもいいって思ってる
だけどあの時とは違っていて、守りたいもの叶えたい夢のために
跡取りにならなきゃいけないのであれば仁を捨ててでも人の上に立つ覚悟だよ」
あの時とは違う、兄貴の真剣な表情
弟の俺でも素直にかっこいいと思ってしまった。
「…兄貴にとって、琉伊は何か特別な存在ってことなのか」
聞かないでおこうと思った言葉が無意識にこぼれていた

