俺と奏(かなで)は
この聖河学園で出逢った。

奏が転校生としてきたのは1年のときで、
俺も飛翔の総長として着任したばかりだった。



俺は仁みたいに
お利口さんじゃなかったのもあって飛翔にいるときも何か適当だった。

別に組の仕事に入る前の
"通過点"くらいにしか思ってなかったからね。

だから特に仲間が大切だ!
とか
友情はいいものだ!とか熱くなれなかったし、喧嘩はある程度出来てたから売られたら買うってそんな感じだった。




メンバーもそんな適当な総長に不満が無かったわけではないが
俺が"佐野組"の若頭だったのもあって何も言ってこなかった

小学生の頃からなにかと腐れ縁のある
龍臣(たつおみ)と、一つ年下の圭一郎(けいいちろう)といつもつるんでいた。