** 飛翔 **





俺は動揺を隠せなかった。

だってまさか、そんなことがある?





驚きを隠せない俺とは裏腹に
前とは全く違う雰囲気で俺をみる琉伊。



これは初めましてというべきなのかそれとも…。








「初めまして…。

朝倉 琉伊です」



そういって真っ直ぐに俺を見て
目で"お願い"と訴えてきたのを察して。


「…仁の兄の

佐野 善だよ、宜しくね」



精一杯普通に言った。






「…どうかな、兄貴」

仁は少し心配そうにきいてくる。





そんな仁たちに俺はこういった。




「少し…その子借りるね。

どんな子か知りたいし。」



有無を言わせない声のトーンで、
琉伊を連れ出した。









琉伊自身も
なされるがまま俺の後ろから着いてきた。


倉庫の入り口まで行くときは、
たくさんのメンバーに見られていた。

それもそうだ。
先代が女を連れて出て行くところなのだから。